サムライプログラム
サムライプログラムとは?
サムライプログラムはドイツ生まれ、ヨーロッパを中心に広く行われている
健康と幸福感を促進させるグループワークショップです。
5才以上が対象で、子どもも大人も楽しめます。
子ども同士、子どもと大人、また大人同士でも行えます。
本国ドイツでは公立小学校に「サムライ」のためのスペースが確保されていたり、
学習塾、学童で運用、また地域ロータリークラブのイベントにも利用されています。
近年は高齢者の心身にもとても良い変化をもたらすことが知られるようになり、
高齢者施設でも積極的な導入が進んでいます。
何を目的としている?
このワークショップでは主に以下のことを目的としています。
♦集中力の向上
♦姿勢を正しくし呼吸を整えて、からだのバランスをよくする
♦自分自身を尊重すること、同じように他者も尊重すべきことを学ぶ
♦クラスやグループのチームワークの向上
♦セルフエンパワーメントの促進
集中力や姿勢の問題の改善は目にみえてわかりやすい、嬉しい変化ですが
本当に善い大きな変化は子どもたちの心の中で起こり始めます。
自分を尊重すること。
自分を守るために「No」と言って良いのだということ。
相手も尊重すること。
相手が「No」と言えばそこでやめなければいけないのだということ。
これを理解することは子どもたちにとって
いちばんはじめの性教育のエッセンスとも言えるでしょう。
セルフエンパワーメントとは意欲やパワーを自分で自分の中から湧き起こすことができる力のこと。
この力がないと何をするにも「やらされ感」で行動することになります。
毎日をイキイキと生きるためにとても大事な力です。
体表面から、脳の深い場所へアプロ―チするサムライのタッチで、楽しく気持ちよく体と心を整えてください。
始まりはEUが後援する学校プロジェクト
小児科医師 トーマス・ヴェルニッケと小児専門の理学療法士カリン・カルバントナ・ヴェルニッケ夫妻は
ドイツ、フランクフルト近郊の彼らの診療施設「セラピューティック・ライン・マイン」で40年以上にわたり
赤ちゃんと子どものためのボディタッチ療法の研究に取り組んできました。
そんな中、1990年に[GUKIS](学校における健康と癌予防)という、EUが後援するプロジェクトの一環として、最初の学校プロジェクトが開始されました。
以降トーマスとカリンはこれをさらに発展させるべく努力を続けることになります。
これが「サムライプログラム」の始まりです。
なぜ「サムライ」?
実は理学療法士カリンは日本発祥のボデイタッチ療法、「指圧」マスターでもあります。
彼女は国際的に活躍する「指圧師」でもあり、プログラムも日本の指圧のテクニックがベースとなっているのです。
でもネーミングの理由は他のところにあります。
ドイツは移民国家。
学校では国籍、民族、宗教、風習の違う子どもたちが同じ教室で学んでいます。
何もかもバラバラな子どもたちですが、ひとつだけ、
「全員一致!」なものがあるのです。
それはどの子もみな「日本のマンガが大好き!」ということ。
なかでもサムライは強くて慈悲深く、礼儀正しくて立ち姿も美しい。
サムライは子どもたちにとってカッコイイだけでなく尊敬すべきヒーローなのです。
「さあ、これからの時間、あなたたちは小さなサムライですよ!」
と言われると、どの子もみな背すじをピシッと正すのです。
クラスが瞬時にまとまり、子どもたちはサムライモードでプログラムを楽しみます。
このサムライのイメージはドイツの子どもたちにとどまらず、今や世界の子どもたちが
「小さなサムライ」となってプログラムを楽しみ、より良い成長発達への芽を伸ばし続けています。